あずまんが大王
『あずまんが大王』(あずまんがだいおう)は、漫画およびアニメ作品。原作者はあずまきよひこ。1999年から2002年までの3年間連載された。
本作品が発表される数年ほど前から青年誌や一部雑誌でちらほらと現れ始めた“萌え4コマ”(萌え系4コマ漫画作品)というジャンルを世に広く知らしめ、後に世にあふれるほどの広まりを見せる切欠となった作品でもある。
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[編集] 概要
本作品は、あずまきよひこという漫画家の存在を世に知らしめるだけでなく、日常的な学園風景をモチーフとしながらも強い個性を有したキャラクターの活用により、積極的に笑いを取りに行くことが可能であることを世に示したものとして知られている。
特にその中でも、ロリ系、天然系、無口系、暴走系、突っ込み系、体力系、百合系といった、7種の異なる特徴をもつキャラクターを積極的に活用した作風は大きく評価され、これらの系統のキャラクターを活用した作品が後世、多く生み出されるようになるなど、4コマ漫画のみならず漫画界全体にある程度の影響を与えた[1]。
1999年春の連載開始時には高校1年生であった主人公たちは、実際の時間経過とともに成長してゆき、2000年の春には2年生、2001年の春には3年生となった。そして2002年の春の卒業とともに、本作品の連載も終了した。
人気作品でありながら、3年経過時点でタイムマシンで過去に戻ったり、あるいは“磯野時空”に突入するなどの回避手段を取らず、潔く連載を終了させたことは、他には真似のできないことであるとして現在でも高く評価されている。
[編集] 登場キャラクター
- 美浜ちよ(CV.金田朋子)
- 博学、ロリ系のキャラクター。無乳。日本の法令上では認められていない飛び級で高校にきたことになっており、日本の教育制度の理不尽さを揶揄したようなキャラともなった。アニメ版における声は幼稚園児並みで、彼女の絶叫シーンは、音声のみを聞いている者にとっては近々単純所持をも禁止されそうなジャンルのビデオとしか思えない。
- お下げが可換式になっていて空を飛べる、謎の生物を父親に持つなど、謎多き人物でもある。
- 春日歩(CV.松岡由貴)
- 天然系のキャラクター。無乳。その手では今日においてもなお神と位置づけられており、以後、萌え狙いを意図した漫画において天然気味の女性が必ず一人はいるという定番パターンを作り上げた。名言(迷言?)が数多く存在し、これを用いた新世界を見出したキャラクターでもある。「大阪」の通称は、関西人へのステレオタイプに兵庫県出身の作者が反抗したため生じたという。
- 滝野智(CV.樋口智恵子)
- 暴走系のキャラクター。微乳。自分で暴走と自称し、馬鹿系キャラクターの新天地を作り出すことに貢献したキャラクターである。
- 水原暦(CV.田中理恵)
- 通称「よみ」。突っ込み系のキャラクター。美乳。智とは腐れ縁。ツンデレ色は薄いが、博学、体重を気にする、眼鏡、毒舌、音痴など、いろいろな要素を備えていた。
- 榊(CV.浅川悠)
- 無口系のキャラクター。巨乳。無口ゆえ、人に誤解されやすいが、次第に周辺人物に理解されていく・・・という、作品風潮を構築するに、大いに貢献したキャラクターである。猫好きだが噛まれること多し。
- 神楽(CV.桑島法子)
- 体力系のキャラクター。巨乳。榊に勝手に対抗意識を燃やしている、要するにスポーツ馬鹿。滝野と一部競合するためその真価が発揮されたとはいいにくい面があるが、若干ながら感傷深い面を発揮し、後半の作風にある程度影響を与えた。英語翻訳版では実はマルチリンガル(独・仏・伊・西など)。
- かおりん(CV.野川さくら)
- 榊に深く愛情を抱いている百合系人物。微乳。木村に気に入られ、悩む1年も過ごす。激しく動揺ないし興奮すると髪型がバフンウニになる。
- 谷崎ゆかり(CV.平松晶子)
- ちよたちの担任。美乳。生徒からは先生としての威厳を感じてもらえず、友達感覚で見られていたが、その系統の教師でも結構古い部類に位置する。ゲームファンで酒癖も悪い。
- 黒沢みなも(CV.久川綾 )
- 通称「にゃも」。美乳。ゆかりとは旧友で体育教師。真面目だがからかわれたり、酒で羽目を外した一面を見せることもあった。両サイドに垂れ下がるような髪型ではあるが飛行することはできない。これは、飛行する理由を尋ねられたとしても、その答えがちよとは異なり重大な機密事項にあたるからである。
- 木村(CV.石井康嗣)
- 国語教師。登場する数少ない男性にして、読者の代弁者的存在であり、堂々と女子生徒の前で変態発言を繰り返す人。しかしながら妻もボケているため立派な一家を有している。文化祭では白ネコに変身して榊を驚かせた。
- ちよ父(CV.若本規夫)
- 榊の空想による猫に類似した珍生物(UMAか?)。榊によればちよの父との事。ぬいぐるみとかが作中で出ているので、それを元に榊が妄想した可能性もあるが、春日(大阪)も夢に見ているので一概には言い切れない。
[編集] 本作を原作とした漫画作品
本作はその後の漫画界に少なからぬ影響を与えている。特に本作の特徴である、
- 中心となる登場人物7名についておのおのが、異なる7種類の萌え要素を有している
- 現代日本における女子高生の、日常を描いた作品である
――という2つの要素は、作品がヒットするために重要なものであると考えられており[2]、このことは、その後、本作品をパクって原作とする多数のアンソロジー(二次創作)作品を生み出すこととなった。またそのような作品の中には、原作と同様あるいはそれ以上のヒットとなった作品も少なくない。
しかし、「ただ単にこの作品をそのまま自分で模倣して書いてみた」というだけでは、原作との差異を打ち出すことはできないため、同様のパクりアンソロジー作品を発表しながらも単行本すら出せずに終焉を迎えた者もまた数多い。
現代日本において、本作をパク原作とした作品がヒットし易いのは確かではあるが、「数多くの漫画作品のなかでヒットするのはほんの一握りである」という事実は、それでもなお変わらないのである。
本作をパ原作としながらも、独自の特徴を打ち出すことによりヒットした作品には、以下のようなものがある。
- 『らき☆すた』(美水かがみ、2003年 - )
- 『スケッチブック』(小箱とたん、2002年 - )
- 主要登場人物同士の繋がりを、“同じクラス”ではなく“同じ部活”とした。また、これにより、他学年のオリジナルキャラクターも自然に登場させることができるようにした。
- 『ひだまりスケッチ』(蒼樹うめ、2004年 - )
- 主要登場人物の全員が、親元から離れて、1つのアパートに下宿している設定とした。これにより、学校以外での登場人物の様子(私服姿など)や、休日に全員が集まったエピソードなどを描くことを容易にした。
- 『トリコロ』(海藍、2002年 - )
- ブラックホールのようにあらゆるものを吸収する髪をもつ主人公、ハイエナに変身することができる人物などを追加設定した。これにより、登場人物の萌え要素は失わせず、かつ現代日本の日常から逸脱せずにファンタジー色を強めることに成功した。
- 『ヒャッコ』(カトウハルアキ、2007年 - )
- 「初等部から編入してきたちびっこ」、「ヤンキー風だけど猫好きな人」、「トラブルメーカー」、「いつも散々な目に遭う人」が登場する。えーと、正直言って『あずまんが大王』との違いがよく分かりません。
- 『けいおん!』(かきふらい、2007年 -)
- 『日常』(あらゐけいいち、2006年 -)
こうしてみると、かつてお笑い界が「ダウンタウンが登場する以前」と「それ以降」でガラリと変わってしまい、それ以降にデビューした芸人が皆ダウンタウンと同様の芸風を目指すようになってしまったのと同じことを、「あずまんが大王」はやってしまったのかもしれない。
しかしながら本作品のバックグラウンドにも、本作の連載開始より2年前にももせたまみが発表した『せんせいのお時間』といった作品が存在する事実がある。過去の作品の影響を少しずつ受けながらある時誰かがイノベーションを起こし、発展を遂げていく例を4コマ業界でも体現した一例であると言えよう。
[編集] 脚注
- ^ あずまきよひこは自身のホームページで、「作者がキャラを『何々系』みたいに考えて作り出すのは良くない」という持論を述べ、同業他者を牽制していた。しかし見事にパクられてしまったようだ。
- ^ 「4コマ漫画である」という点も重要な特徴のひとつであるが、このことが作品そのものの人気に直結しているかどうかについては、識者の間でも意見が分かれている。
[編集] 関連項目
| 「 あずまんが大王 は、漫画関連の書きかけ項目です 」 「 書きかけとかつまらないとかはどうでもいい、あずまんが大王 に加筆するんだ! 」 (Portal:スタブ) |
