かわいい
かわいいとは、お世辞の一つ。
概要[編集]
お世辞とは、実際に思っていることと逆、あるいは全く思っていないことを言って褒める技術である。しかし実際にかわいくない・不細工であるなら対象を観察すれば明快であるのでお世辞として意味を成さないうえ、「皮肉を言っているのか」などと受け留められる畏れも少なくない。また、「本当にかわいいかどうかが微妙な対象」が現れたとき、主観が尊重されてしまいがちであるが故に、痛々しい激論が交わされることが予想される。そのため芸術家、モンスターペアレントといった写実主義・懐疑主義者らに対し、「なぜかわいいか」という根拠をあらかじめ用意しておくことが必要となる。
事例:赤ん坊はかわいいか?[編集]
たとえば寿退社した女性元社員が職場に生まれて1ヶ月くらいの子を連れて来る。するとこれを見た現役社員らの多くは目を見開きながら「かわいい!!」と叫び、つづいて「うーん、よちよち」「かわいいあんよねぇ」などとありふれた台詞を口にする。さっきまで凄まじい顔をしていた女性社員が満面の笑みへとダイナミックに変貌するのである。普通、社会人には心理的リアクタンスというものがあり、ピリピリしていた精神状態へ正反対の性格をもった赤ん坊が飛び込んでくれば、なぜか避けたくなるはずである。しかし女性社員の態度はこれと矛盾している。ゆえに彼女はお世辞で「かわいい!!」と叫んだ、ということが結論として得られる。よって、赤ん坊はかわいくない。
しかし、女性同士がわんさか集まってちやほやするという一種のパニック状態[1]であったからこそ、元社員である母親が「皮肉である」などと疑わなかったという可能性もあり、社員・元社員の一対一であったならば醜い論争を生んでしまったかもしれない。このため「赤ん坊はかわいいか?」という無言の問いに対してもやはり根拠の備蓄が必要であろう。妥当なところでは少子化を引き合いに出し、我々の老後を支える大事な、大切な社会全体の宝であり、国全体あるいは地球規模で「かわいい」ということを強調するのが良い。
省略形[編集]
「かわいい」を二字に省略して別の言葉を二字に省略したものの後に繋げて、合成語「○○カワ」として用いられることが多い。ここで「カワ」は語感を整える程度の作用しか持たず、意味としては先頭の言葉が優先されることに注意。
- エロカワ(エロイ+かわいい)
- エロイ、淫乱だという意味である。
- ブサカワ(不細工+かわいい)
- 結局ブスという意味である。
- ゲロカワ(ゲロ吐きそう+かわいい)
- 不細工すぎて嘔吐しそうなのである。
- イトカワ(いと+かわいい)
- ジャガイモ型の小惑星のようだという意味。
脚注[編集]
- ^ 女性元社員に対する、あるいは社内でのストレスに対する集団的自衛の一種との指摘がある。