アリとキリギリス

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アリとキリギリス(蟻と螽蟖)は、古代ギリシアの詩人であるイソップが世を強く風刺するために描いた小説である。支配階層と被支配階層の変わらない関係を描いた作品として、現在でも高く評価されている。

粗筋[編集]

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ある秋の空、雄のキリギリスが生殖で雌を呼ぶために歌を響かせていた。その傍ら、アリは食糧備蓄のために日々餌探しと運搬を続けていた。

キリギリスは、どうせこの生殖が終わったら命尽きるということを知っていたため[1]、アリのような活動をすることは意味が無いと悟り、アリに「あとで後悔するぞ」と馬鹿にされながらも、以後も生殖活動に全力を注いだ。

そして冬を迎えた。キリギリスは無事に生殖活動を終え、あとは死を待つばかりとなっていたが、何かの拍子で誤ってアリの巣にもぐりこんでしまった。肉食のキリギリスは、アリという格好の餌を本能で見つけてしまったのである。

そして巣の入り口にて、警備のアリに「食料をもらえんかね」と嘆願する。…いや嘆願というが、実質的には「もらえんかったらお前を捕食するぞ」という脅迫と、ほとんど変わりないものであった。

アリはやむを得ず、自分たちが秋にかき集めてきた食料の一部を分け与え、キリギリスに大人しく帰ってもらうことにした。

結果、本来冬に死ぬはずのキリギリスは新春まで生き延びてしまい、一方のアリは食糧不足でかなりの数が餓死する羽目になった。

風刺の意味[編集]

この小説は現在、「貯蓄の促進」を人々に促す童話寓話として世に伝えられているが、実際には上記のように「収穫物の搾取によって無駄に肥え太る支配者と、収穫物を搾取されることによって餓死する被支配者」の理不尽な関係を描いた風刺小説である。

現代、欧米日本でこの話が寓話的に用いられている背景には、国民に貯蓄を促して国債の肩代わり(銀行預金の一部などは国債の購入にまわっている)をしてもらう一方、いざとなったらハイパーインフレーションを起こして(日本の戦後には200倍以上の、ドイツの第一次世界大戦直後には1兆倍のそれがあった)、事実上債務をチャラにしてしまえという、恐るべき陰謀が隠されている可能性がある。先進国民とはいえ、それを考えると政府をうかつに信用するのは危険である。特に諸外国民と比べて海外投資をあまりしていない日本人は。

フランス革命前のフランスなど、絶対王政下で飢饉が度々起こっていた国などでは、たびたびこの話が世に広まり、農民反乱や革命の原動力の一つとして政策的に用いられたこともあった。

別バージョン[編集]

またこのアリとキリギリスには、以下のような別バージョンが存在する。これもまた、社会の風刺を描いた作品として話題となった。

粗筋[編集]

ある秋の空、キリギリスが街頭でライブを行っていた。その横を、今日の勤めを果たしたアリなどいくらかの昆虫が通り過ぎていった。通りすぎる虫々はキリギリスの才能には目をくれず、ただ上の者の言ったことに従って同じような活動を繰り返していたのである。

しかしその後、天候不順が昆虫らを襲った。アリなど群で暮らす昆虫らのトップは、全部の死滅を避けるという名目で、あっさりとリストラを名目に足切りを行い、アリの1/5が路頭に迷うことになった。

冬、アリなど昆虫の餓死体が道にたまる中で、メジャーデビューしたキリギリスの曲がラジオから流れていた。

意味[編集]

このバージョンの話は平成中期の日本など、企業の構造改革のあおりで終身雇用制が崩れて実力主義性が一部で取り入れられるようになった社会で、虐げられるものを描いた作品として話題になった。いつの世も、上の都合だけを優先して政策を行うと、影の犠牲者が多く生まれることを風刺したといえる。



経済寓話バージョン[編集]

異なる経済政策の相違点を明確に解説する為に、この寓話を簡略化し、それぞれの経済政策に沿ったマルチエンディングが用意されたバージョンもある。

働き者のアリと、遊び人のキリギリスがいました。秋に差し掛かかるころ、アリたちは冬になれば食料を確保できないことを見越して、食料確保&貯蓄にいそしみました。一方キリギリスは、せっせと働くアリをおちょくり馬鹿にしながら、遊び呆けておりました。

こうして秋が過ぎ、冬が訪れて食料が確保できない時期になりました。アリは貯蓄があったので食料に困りませんでした。キリギリスは食料に困り果てて・・・

自由資本主義ルート[編集]

キリギリスは、アリに食料を分配してくれるよう申し出ました。しかし、アリは、お前の自業自得だ、努力不足だ、黙れ糞ニート、といってキリギリスを見捨てました。キリギリスは餓死しました。

修正資本主義ルート[編集]

キリギリスはアリにすがることにしました。アリは、来年は食料を予め確保するよう諭し、キリギリスに最低限必要な程度の食料を分けてやりました。

国家資本主義ルート[編集]

アリのところに税務官がやってきました。「累進課税と来年分の予定納税とを合わせて課税する!・・・ん?これは経費として認めんぞ!所得隠しと認定、追徴課税する!!」アリの食料の70%が課税され役人に奪われました。アリは残りの食料でなんとかしのぎ、キリギリスは生活保護を申請しましたが却下され餓死しました。

社会主義ルート[編集]

キリギリスはブチ切れました。「格差社会反対!アリは自分さえ良ければいいと思っている怪しからん!機会の平等違反だ!富の再分配すべし!!」

キリギリスはアリの食料を半分分捕っていきました。

共産主義ルート[編集]

キリギリスはこういいました。「アリよ、お前らが持っている食料はお前の物ではない、みんなのものだ!俺の分の食料をよこせ!」

キリギリスはアリの食料を半分分捕っていきました。

現代の日本ルート[編集]

キリギリスは食料を分けてもらおうと、アリの家を訪れました。すると、家の周りに何故かたくさんのアリの死体が転がっています。中に入ると家の中にもたくさんのアリの死体が転がっています。驚いたキリギリスは辛うじて生き残っていたアリ達を見つけ何があったか尋ねました。

キリギリス「いったい何があったのですか?」

アリ「外で死んでる連中は、数が多すぎるといって女王にリストラされたんだ・・・」

キリギリス「でも、家の中の皆さんまで何で死んでいるのですか?食料を貯めてあったはずでは?」

アリ「我々はリストラされなかったが、残った限られた人数で仕事をしなければならず・・・次々と過労死していった・・・」

キリギリス「酷い話だ。女王はどこに?」

アリ「海外に拠点を移すと言って、食料を持って出て行った・・・」

宮沢賢治ルート[編集]

キリギリスはアリの元をたずねました。アリは喜んでキリギリスを招き入れ、エサを振舞いました。今まで食べたことのないおいしい餌を腹いっぱい食べて、キリギリスはご機嫌です。やがてグウスカと眠りこけてしまいました。

時が流れ、春になりました。雪解けを待ってアリたちは活動を開始しました。

アリA「いやあ、夏の間中がんばって働く姿を、皆にたくさん見せておいてよかったですねえ」

アリB「全くですよ。エビで鯛を釣るとはよく言ったものですね」

そういってアリたちは、大量の生血がこびりついた蛹の保管室を見て、今日も一日頑張ろうねと微笑むのでしたとさ。

星新一ルート[編集]

キリギリスは、アリに食料を分配してくれるよう申し出ました。長老のアリはその申し出を断ったのですが、若いアリはキリギリスを受け入れようと提案しました。何故ならば、先祖代々より巣に食料を貯め込み続けてきたことにより、巣の殆どが貯蔵食料で溢れ返り、それに耐えかねて巣の拡張工事をしたら、その奥にまた昔の食料が出てきて、作業員がそれに潰されて負傷するなど、食料を消費しないとどうしようもない状況になっていたからです。

そしてキリギリスはアリと巣で同居することとなり、音楽とダンスをアリに教えたり、発酵した食料で酒を作って皆で飲んだりして遊び暮らしました。結果、アリは誰一人働かなくなりました。

長老のアリは、このままではいけない、いずれ食料が尽きて餓死してしまう、と皆を諭そうと思い、貯蔵された食料があと何年で無くなるかを算出してみました。…が、食料が膨大すぎてとても手に負えませんでした。数十年間遊び暮らしても無くなる気配が見られないような量だったのです。長老のアリは説得を諦めて思考を停止し、皆と同様に音楽とダンスと酒に溺れる日々を送ることにしましたとさ。

脚注[編集]

  1. ^ キリギリスは生殖活動後、冬を越すことなく全ての成虫は死滅する