キシリトール
キシリトール(xylithor)は、北欧神話における伝説上の神であるトールが姿を変えた48の化身の一つ。後述のように外見、神話における役割、出自などが本家トールと異なるため、他の伝説や民話(あるいは習慣)から吸収された化身であるとされる。
| トール48の変身技 |
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| 31.アンインストール - 32.キシリトール(xylithor) - 33.ドトール |
目次 |
[編集] 特徴
本家トールは雷の神、農耕の神として剛毅で筋肉質なオジサマ風に描かれる事が多いが、キシリトールのそれは長身で清涼感のあふれる水色の長髪をした白い歯をキラリ☆と見せている優男のような外見をしているとされる。これは、北欧神話における最終決戦、ラグナロクを前にした戦いで宿敵(後述)を倒した際、相手に付け入る隙を与えない華麗な防衛術を使った(力押しが基本の本家トールにはできないスタイル)ことからのイメージである。
また、本家トールは武器として雷鎚ミョルニルを所持しているが、キシリトールは武器を持たず、あえて言えばその“爽やかさ”を武器として戦ったとされる。
キシリトールは、人間達が白い粉を口にした代償にその歯を奪う悪魔・ミュータンスを打ち破るために、トールが白と清浄を司る聖なる木であるシラカバの中に閉じこもる苦行をおこなう、いわゆる“第31の再誕”を経て誕生(会得)したとされる(このシラカバは、フィンランド北部に実際に自生している)。キシリトール自身にはミュータンスを消滅させる力はないが、白い粉を口にした人間達から注意をキシリトールに向けさせ、人間から歯を奪うのを防いだ。
そのキシリトールの手口から、キシリトールに惹きつけられた悪魔ミュータンスはしばしば女性の姿で描かれる事があり、神話の解釈上の混乱を招く原因となっている。
[編集] 出自
キシリトールは純粋な北欧神話の神ではなく、フィンランド北部の民間伝承が基になっていることがわかっている。前述の神話上の悪魔ミュータンスもこの伝承に登場する悪魔であり、トールの変化神話に吸収された形となっている。この地域では、シラカバの樹液を食後に歯に塗り付け、魔除けとする風習が残っている。
[編集] 神話における誤解
前述の神話のとおり、キシリトールは悪魔ミュータンスから人間達を守る(抗魔性)役目を果たしていたが、ミュータンス自体を殺すことはしていない。これは、キシリトール自身が悪魔を消滅させる力を持っていないためであるが、北欧神話研究においてはしばしばキシリトールがあたかもミュータンスを消滅させる力がある(退魔性)ような主張をする研究者がみられる。しかしその主張を支える根拠となる文献は、多くの場合偽典であったり、他国語に翻訳する過程での誤りによるものであったりする指摘がされており、現在はキシリトールの退魔性は認められていない。