ナウル共和国物語

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ナウル共和国物語( - きょうわこくものがたり、英:The Chronicles of Republic of Nauru)は、地上の楽園「ナウル共和国」を舞台としたファンタジー小説及びそれを題材にした映画のこと。初出は1997年~2002年、単行本は上中下巻にわかれ、それぞれ1999年、2001年、2003年に販売された。映画化は2006年。

目次

[編集] 概略

この物語は、架空の島である「ナウル」を舞台としている。ナウルは南半球の洋上に浮かぶ島とされ、位置は明らかとされていないが、ニュージーランド人漁師との会話の様子が描かれていることから南太平洋に位置すると考えられる。

時代設定も架空のものであるが、登場するテクノロジーと、物語後半で東チモールの混乱が簡単に触れられていることから、20世紀後半と考えられる。しかしながら、魔法が登場することから純然たるファンタジーである。

物語はこの「ナウル共和国」に、イギリス人の兄妹4人がヨットの遭難で漂着したところから始まる。兄妹はすぐに帰国手続きをとることになるが、ナウルが地理的にも交通的にも通信事情の上でも他国から事実上隔絶されている(完全に隔絶しているという意味ではなく、敢えて抑制しているという意味)ために、パスポートすら無くした兄弟は帰国までにかなりの時間を必要であると告げられる。

こうして大統領夫妻に預けられた兄妹は、ナウルが迎える様々な変動に巻き込まれて行くことになる。

[編集] 楽園

ナウルは完全な地上の楽園とされる。

現代社会にはしばしば「有閑貴族」のような言葉が使われるが、個々人を取り上げた場合はともかく、ある家庭が全ての労働から完全に解放されることは希である。この点では、ナウルではほぼ全ての国民は完全に労働から解放されている。彼らは国全体に満ちあふれる魔法の力により、あらゆる生活必需品を何もないところから取り出すことができる(ただし、無制限に、というわけではない。贅沢さえしなければ十分に暮らしてゆける程度である)。労働は全てゴーレム(魔法で作り出した奴隷)たちが行い、魔力を維持するために島の中央に築かれた「魔法の塔」の維持補修すらゴーレムの仕事である。この島で働いているのは唯一、島の政治を取り仕切る大統領及び18人の議員とその補佐官たちだけであるが、彼らの仕事も限られたものである。

このように、あらゆる意味で労働を行わずに済む島で、人々は(上記の通り)けして贅沢ではないがのんびりとした生活を送っている。これがナウル共和国が「地上の楽園」である所以とされている。

[編集] あらすじ

あるイギリス人の4人兄妹が両親のバカンスにつれられてニュージーランドを訪れていた。ある夜、4人は悪戯心を起こして潜り込んだヨットが海に流れ出してしまう。やがて嵐に遭遇したヨットは沈没してしまう。4人が目を覚ましたとき、そこは見ず知らずの島であった。

兄妹が海難事故にあったことを理解した島民は、4人を大統領に引き合わせた(そのとき、島には首都どころか都市もなく、人々が好き勝手なところに住んでいると聞かされ、4人は驚く)。大統領はすぐに4人の帰国手続きをとるよう大臣に命じるが、大臣は(ひどく嫌な顔をして)、パスポートもない4人の身元を確認し、帰国させるには最低でも2ヶ月はかかる、と答える(この時の嫌な顔が、実は「よけいな仕事を増やされた」ことに対する苛立ちであることは、あとから判明する)。

こうして島で暮らし始めた4人は、島民が全く働かないことに驚くが、やがてその環境にも慣れる。4人は「自由に行動して良いが、島の中央の"魔法の塔"には立ち入らないように」と告げられる。穏やかな気候の中、4人は毎日、海や林で遊ぶが、やがてそれにも飽きてしまい、ついには立ち入らないようにと言われた「魔法の塔」に入ってしまう。そして4人は、その魔法の塔が倒壊寸前であることに気づく。

しばらく迷った末に4人は、大統領に塔の問題を教える。そしてそれが、実は島の魔力が枯渇し、やがて全て使い尽くしてしまう前兆であることがわかり、島は大混乱に陥る。 大統領は、もはやナウルが地上の楽園ではないことを島民に説明し、これからは働くことを覚えるように呼びかけるが、誰もその言葉に耳を貸そうとしない。兄妹たちも同じように、島で親しくなった人々に労働の大切さを説くが、やはり聞き入れられない。

一方で議会は魔力が枯渇したあとの生活をどうするのかを話し合うが、罵りあいになるばかりで全く結論が出ず、最後は「国外にリゾートホテルを建ててその収益を島民の生活費にする」「航空会社を作ってその収益で(以下略)」「島内にテーマパークを(以下略)」といった荒唐無稽な案ばかりであり、「働かずに生きてゆく」ことしか考えない。最後には「国籍を販売する」「難民を受け入れて国際基金から補助金をもらう」などの案も出てくる始末であった。

やがて「魔法の塔」は静かに崩壊を始める。島から魔力が徐々に失われ、人々はもう以前のような生活が送れないことに気づかされる。国は混乱し、その混乱はやがて暴動へと発展して、大統領夫妻と兄妹達は官邸を包囲されて閉じこめられてしまう。秘密の地下通路から脱出した6人であったが、暴動はやがて……。

[編集] 評価

ストーリー自体が教訓めいた部分が多く、また、細かい点にもキリスト教的宗教観に基づいた教訓がちりばめられていると言われる。作者自身によれば、この物語は子供たちに読ませるために書かれたものであり、子供たちが良きクリスチャンであれば世界は平和になる、とする作者の信条に基づくものである。

しかしながら、こうした「教訓話」が物語を損なうことはけしてなく、むしろキリスト教について何も知らない読者であっても全く問題なく楽しむことができることが、この作品の評価を高めている。

物語の結末は(言うまでもなく)兄妹が無事に帰国することであるが、争乱に見舞われたナウルがその後どうなったのか、については何も描かれていない。作者によればこれは「その後について親子で話し合う機会を与えたい」「結末を書いてしまうと子供たちを傷つける。と言うか、本当に続きを聞きたいですか?」ということである。結末を敢えて伏せるという手法は、ある意味では現代小説の一つの形と言えるが、穿った見方をすれば、必要以上に物語を「盛り上げ」すぎた作者が、収拾がつかなくなった結果、曖昧な結末を選ばざるを得なかったとも考えられる。とはいえ、1997年以降、月刊誌で毎月12ページ程度の連載を続けたことで結末を描くまで5年を要したことも考慮すれば、むしろ、よくまとめ上げたほうと言えるだろう。

全体的に見れば、現代的な問題を巧みに取り入れた上で、ファンタジーの要素でそれらを包み込み、子供たちにも読みやすい(そして大人が読んでも楽しめる)良い作品に仕上がっていることは確かであり、それ故に評価も高い。

[編集] 小話

この作品はあくまでファンタジーであるが、現代的な要素を巧みに取り入れている点や、島ののんびりした生活を様々な小道具で描き出している点も評価が高い。

  • 島には国際電話のかけられる電話回線が1本しか無く、官邸にあるのみである。このため兄妹は最初のうち、電話をかけさせてもらえない(物語後半で大統領に「こっそり使わせてもらう」ことに成功し、両親の声を聞くことができるシーンがある)。また、この電話回線が暴動で切断されてしまい、外国との連絡手段を失ってしまう。
  • ナウル共和国はイギリスに大使館が無い(と言うより、大使館自体を数えるほどしか置いていない)ので、イギリスとのやりとりにひどく時間がかかる、という説明があるが、このあたりの妙なリアルさも人気の一つである。
  • 郵便制度があると聞いてイギリスの両親に手紙を出す兄妹であったが、1ヶ月経ってもポストの中に入ったまま(回収されていない)と知って怒り出すシーンがある。もっとも、笑うに笑えない話である。

また、題名がChronicles(年代記)となっている通り、作者はこの物語を何作か書き、ナウル共和国の歴史書のように仕上げる予定であったが、「考えてみたら、この島って何も書くことがないんですよね」との一言で1作のみで放置されている。

[編集] 名台詞

  • 「働く? なぜ?」(とある島民)
  • 「私は何年かアメリカに留学していてね、そこと比べればここは天国だよ。もっとも……それがいちばん怖いのだが」(大統領の言葉)
  • 「これが最後の魔法だ。これでこの島の魔力は全て尽きてしまうのだよ。たいへんなことになる。だが……そのほうが良いのかもしれない」(大統領、物語のクライマックスで)

[編集] 映画化

この作品は、2006年に映画化された(ワーナー・ブラザーズ配給)。

物語の筋書きはほぼ同じであるが、文庫本3冊にわたる物語は一般的な映画の尺に収まらず、細かなシーンが全て省略されている。これは商業的にはやむを得ないことであろうが、一部のファンの反感を買うこととなった。

また、物語のクライマックスがなぜか迷宮探検になっていたり、派手な魔法合戦のあと、上半身をむき出しにした筋骨隆々の大統領が肉弾戦を繰り広げる展開にウンザリさせられたファンも多く、また大統領の留学先が日本だったり、元コックだったりと、妙な設定が多かった。そもそも大統領役がスティーブン・セガールであること自体が謎であり、「やっぱりアメリカ映画はダメか……」という声も多かった。

とはいえ、物語全体は比較的原作に忠実であり、そこに秘められた強いメッセージ性は残されているため、原作破壊とまでは言えない。また、SFXを駆使しまくった魔法シーンは一見の価値がある。 映画は世界中で上演され、2006年度の興行収入では同年の映画の中で156位を確保している。総合的な評価は高い映画である。[要出典]

[編集] データ

  • 公開: 2006年
  • 上映時間: 156分
  • 制作国: アメリカ
  • 言語: 英語
  • 制作費 $156,000,000
  • 興行収入 $15,600,000

[編集] 関連項目

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「ナウル共和国」の項目を執筆しています。

以上の作品と当作品を合わせた7作品は、「世界のファンタを観衆から投げつけられる回数が特に多い作品」として知られている。


作者はこの物語はフィクションであると主張しています。実在する地域、国、団体、事件等とは一切の関係がないことになってるんです。お願いですから追求しないで下さい。
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