架空戦記
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
架空戦記(かくうせんき)は、実際の戦争の史実に関し、転換点となりうる重大事件等が別の展開をし、違う結果を導いていたらどうなるだろうかというif的発想、ないしは実際に存在しない戦争を過去・現在・未来のいずれかの時期、あるいは別の異世界に存在したと仮定し、その様子を描こうという試みに基づいて書かれたフィクション(多くは空想科学―すなわちSFなどを兼ねる)作品のことを指す総称語である。空想戦記とか妄想戦記と呼ぶこともある。
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[編集] 架空戦記の描かれる背景
このような架空戦記作品は、日本では明治の段階で既に現れており、現在では中国に韓国、アメリカなど世界中の各国で、日本のそれと同じような作品が発表されていることが判明している。その形態は小説に限らず、アニメや漫画、映画、ゲームなど多様に渡っている。
架空戦記がこれだけたくさん描かれている背景には、当然それだけの需要が存在する。架空戦記もののシリーズは、概ね以下のように分類される。
[編集] 思考実験
純粋に歴史的事件にロマンを求め、「・・・となっていたらどうだったであろうか」、「・・・で戦局を変えることは出来るだろうか」など、思考実験の面白さ―知的衝撃(センスオブワンダー)を追及した作品群である。
僅かな近代兵器により、日本の戦国時代を塗り替えることを画策した『戦国自衛隊』(半村良)、記憶を持ったまま過去に転生した男の活動が歴史を塗り替える『リプレイ』(ケン・グリムウッド)、過去に移動した自衛隊艦が太平洋戦争を塗り替える『ジパング』(かわぐちかいじ)などが該当するといえる。
これらの作品の中には、その衝撃性が強いことなどから多くの支持を得、メディアミックス展開されるものもいくらか存在する。
[編集] 願望や妄想
自分の住む国にとって屈辱的な事件を、自分の国にとって都合よい様に塗り替えるなど、愛国心や嫌悪心に基づいた願望や妄想を多く取り込んだ作品も、架空戦記ものでは描かれることが多い。
この場合、日本の作品ならば太平洋戦争の相手国であった欧米諸国や勢力を昨今増している中国、韓国ならば日韓併合への屈辱心に基づき日本、アメリカならばバブル経済期の屈辱からか日本、それにソ連に代わってアメリカの脅威国となりつつある中国が敵国となる事が多い。
これらの作品群は、その願望心や妄想が満たされれば十分であるため、作品の科学的考証やつじつま合わせなどが無視されている事は、日常茶飯事としてある。
たとえば韓国の作品では、日本は何らかの理由を付けて大体の場合、再び韓国に攻めてくることになっているし、日本は将来沈没することが「確定したこと」として暗黙の了解化している。
[編集] お遊び
上記のいずれにも該当せず、ただギャグ・パロディ的要素を強めて読者の関心を引こうとした作品も存在する。また上のいずれかに該当することはするが、ギャグ的要素が含まれている事例も見られる。詳しくは後述する。
[編集] 壮大な「大和」集合
架空戦記においては、現実に使用されたものだけでは展開を面白く出来ないので、様々な技術を用いて現実の兵器や航空機、船舶を改造し、それを登場させることによって半ば強引にストーリーを構築している例がよくある。
その際、最も好まれる改造母体は戦艦「大和」である。アニメの「宇宙戦艦ヤマト」が大ヒットしたため、悲劇の艦と呼ばれる「大和」ならばどんな改造をしても構わないだろうと、いつしか架空戦記作家の間で妄想が暗黙了解と化したといわれ、結果としてすさまじい改造を施された「大和」が架空戦記には多々登場することになった。以下、主な事例を示す。
- 超戦艦「大和」
- 「超」をつけただけで変わるのだろうか?独活の大木がこれ以上大木になってどうする?
- 超戦闘空母「大和」
- 戦艦空母大和
- 超弩級空母大和
- まずは航空母艦化。3作目については後述する。
- 超弩級ミサイル戦艦「大和」
- 第二次世界大戦末期にドイツで開発されたミサイルを搭載。
- イージス戦艦「大和」
- 現代の海上自衛隊に倣ったのかイージス艦に。
- 激闘・ジェット空母大和
- 空母に加えてジェット機を搭載。
- 超弩級原子力空母「大和」
- 原子力を用いるのは既に常識。
- スーパー・ハイテク艦大和
- ハイテクといえばかっこよく見えるだろう論。それにしてもどの辺がハイテクなのか気になる。
- ターミネーター空母「大和」
- ヒット作から名前をパクるのも通例。とりあえずターミネーターみたいにどこを打たれてもビクともしないのだろう。
- サムライ戦艦「大和」
- サムライのステレオタイプイメージを日本が逆輸入。とりあえず武士の用心棒だと考える。
- 特攻戦艦大和
- 神風を同じように妄想で戦艦に適用。でもオリジナルと変わらない気がする。
- リアクティブ戦艦「大和」
- リアクティブ・アーマーを何故か戦艦「大和」に搭載。そんな装置がどこから?
- 超航空戦艦「大和」戦記
- 日本が1つだけ製造して失敗した航空戦艦を何故か活用。どんな戦艦なのか気になる。
- 時空戦闘艦「やまと」
- 超時空戦艦大和
- タイムマシンでワープするくらいは最早恒例。しかし実際にあんなのがタイムスリップしたら偉いことに!!
- 時空特攻戦艦「大和」
- 時空を越えて特攻する大和。むしろ、行った先によっては速攻で落とされそうな気がする。乗組員は別の時代で死んだ事になるらしい。正直前のほうがましだ。
- 超時空原子力空母大和
- 要素をつなぎ合わせるのも恒例化(ネタ切れ?)。それにしてもタイムスリップ・原子力・艦載力兼用の戦艦は恐ろしい。
- 機動要塞大和
- 遂に艦であることすら忘れられる。もしかしてマクロス?
- 時空潜水空母「大和」
- 遂に潜水艦化。潜水艦の上タイムスリップし飛行機搭載。なんだか建造費が偉いことになりそうだ。
- サブマリン戦艦空母「大和」
- 潜水艦と空母を同時搭載した「戦艦」。原型が偉いことになりそうだ。
- 陸上戦艦大和
- キャタピラで地上を爆走する「大和」。既に戦艦ではなく巨大戦車では?という人も多い。
- 飛行戦艦「大和」出撃!
- ロケットを搭載して遂には飛行。上記した某アニメでは宇宙へ飛んでいくぐらいだから、まだましな方だが。それにしても、あんな70000t近い巨体が空を飛んだら恐ろしいだろう。
- 関連リンク:[1]
[編集] パロディの満載作品
架空戦記の中には、作者が意図したのとは別の理由で、世間の注目を集めるようになった作品も多々ある(トンデモ戦記と呼ばれる)が、上記のように作者がお遊び的に、架空戦記のシリアスさを和ませるかのようにパロディを多く取り入れ、それで世間から注目を集めるようになった作品も存在する。昨今の角川系の諸作品のヒット要因の一つがこれにあるといわれている位であるから、至極当然かも知れない。
その中でも、ファンの中で伝説視されている作品に、上述した「超弩級空母大和」がある。この作品は「空母」とあるように、日本が大艦巨砲主義に染まらず、戦艦の代替として航空母艦を多く建造したという前提で記されている作品であり、ストーリーの崩壊とか矛盾とかがあまり無く、作者の文章力もあるため、漫画化されるほど好評を博したといわれている。
だがこの作品、4巻「DEATHTRAP AND GENESIS」という独ソ戦(現実以上に新兵器のため戦局が広がっている)を描いたあたりを中心に、以下のような描写や台詞が存在するため、何故か架空戦記マニアだけではなくアニメファンからも注目されることになった。それゆえ、伝説となったのである。
- 1巻
- 兵器開発に関わる将校の会話
- 「武人の汎用に絶えうるもの、というのが海軍の基本テーゼだからな」
- 日本の大東亜共栄圏に関する施策の名称
- 大東亜共栄圏補完計画
- 2巻
- 川西航空機の試作パイロットの台詞
- 「川西はいいねえ・・・・大日本帝国が生んだ産業基盤の優れた証だよ・・・・・・」
- 4巻
- ドイツが長距離爆撃用に開発した「ウラル爆撃機」。4機が製造されたが、その各機体の名称。
- 零号機、初号機、弐号機、参号機
- 爆撃機の乗員
- 零号機(青)
- 機長 - 異様に美形で、無口な男性の『ブラウ』。冷たく女のような声を発す
- 副操縦士 - 基地司令。本名不明で暗号名は『ゼクスタント』(和名:六分儀)
- 初号機(紫)
- 機長 - 性格が気弱なため、第三帝国から後に逃げ出すことになる『ハウザー少佐』
- 弐号機(赤)
- 機長 - 栗色の髪で、青みがかかった灰色の目をしており、長髪を編んだ美人の『ハンナ・ライチュ』。フライトスーツに赤をあしらい、鼻っ柱が強くてわがまま
- 参号機(黒)
- 機長 - 言葉に地方の訛りが残る人物
- 電子戦士官 - 丸眼鏡をかけた人物
- 初号機の機長と副操縦士同士の会話を、弐号機の機長が聞いたらという仮定においた同僚の噂話
- 「ハイナ・ライチュが聞いたら・・・軽蔑の表情とともに『Sind Sie die Dummkopfe?』(あんたら、バカ?)とでも、のたもうたことだろう」
[編集] 関連項目
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