脚気

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脚気(かっけ)とは日本を含む東アジア、および東南アジアで広く流行する感染症である。膝頭を叩いても足が跳ね上がらなくなることが主症状である。

概要[編集]

脚気は細菌の一種である脚気菌が、ヒトからヒトへ空気感染することによって発症する。発症数は東アジア、東南アジア等のを主食とする地域で多く、日本では平安時代には貴族を中心として流行が見られたとされる。江戸時代には、一大都市として発展し、人口密度が高くなった江戸において集団感染がしばしば発生して、「江戸患い」とよばれた。

明治期に入っても、社会での脚気の流行は続いていたが、それに加え日本でも近代的な軍隊が編制されると、軍隊は集団生活の場であることから脚気の集団感染が頻発し猛威を振るった。明治10年代の海軍では兵員の30%前後が脚気に罹患し、日露戦争時の陸軍における脚気による将兵の死者はおよそ2万8千人にもおよんだ。このため、軍隊における脚気対策は当時の日本政府にとって急務であった。

その後、陸軍主導の研究により脚気は脚気菌による感染症であることが解明された。しかし、脚気菌は感染力が強く、防疫活動によって感染を防ぐことは困難であった。同時期に、海軍で行われた実験により、麦飯、パンといった大麦や小麦を含む食品に、脚気菌に対する抗菌作用があることが判明した。このため、軍は脚気菌に感染しながらもまだ症状が現れていない者を含む脚気菌感染者に積極的に麦飯やパンを投与することで、脚気の予防はできなくとも早期に治療を行うという対策をとった。これにより、軍での脚気による戦闘力喪失をある程度押さえ込むことができた。一方、民間においては、当時パンは一般市民にとっては手に入りづらく常食することが難しかったこと、麦飯は俗に「臭い飯」と呼ばれ風味が嫌われたことから、脚気の治療は難しくしばしば流行が起こり続けていた。

戦後期に入り、脚気菌に対して顕著な作用を示す抗生物質であるアリチアミンが発見され、これを製剤化した「アリナミン」が広く処方されるようになった。このため、脚気の発症および重症化例は非常に少なくなり、脚気は事実上制圧された。また、パン食やうどんの普及により麦類の摂取量が増えたことにより、現在ほとんどの日本人は脚気菌に感染してもすぐに体内で脚気菌を殺菌することができているため、脚気という病気を意識しない状態になっている。しかしながら、脚気菌そのものが絶滅したわけではなく、昭和50年代には脚気が再燃し、また現在でも脚気の発病者がときどきみられる。これは、昭和50年代より流行し始めたジャンクフードに脚気菌の増殖を促進する作用があるためである。

症状[編集]

膝頭を叩いても足が跳ね上がらなくなる、膝蓋腱反射の消失が主症状である。

副症状として、膝頭を叩いても足が跳ね上がらなくなることによる精神的ショックが原因で、全身倦怠感、手足のしびれ、むくみが発生することがある。精神的ショックが大きい場合その影響で心不全が発生しに至る場合がある。

予防と治療[編集]

脚気菌は感染力が強いため感染を完全に防ぐ方法は存在しない。

東アジアや東南アジアで主食とされている米の常食は、脚気菌の感染リスクを高める。東アジアや東南アジアで脚気が流行し、欧米では脚気の流行があまりみられないのはこのためである。

脚気菌に対する抗菌作用の強い大麦や小麦を含む、麦飯やパンを積極的に摂ることが早期治療につながる。ただしジャンクフードは、含有する麦類による脚気菌の殺菌作用を、ジャンクフードそのものの脚気菌の増殖を促進する作用が上回ってしまうため、食べ過ぎに注意する必要がある。ビールも麦が原料の飲料であるが、含まれている炭酸による脚気菌の増殖を促進する作用が強いため、飲み過ぎに注意が必要である。

関連項目[編集]

Wikipedia
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