装甲騎兵ボトムズ
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
装甲騎兵ボトムズ(そうこうきへいぼとむず)とは、1983年から1984年にかけて放送されたアニメであり、あわせて、それに付随する一連の映像作品の総称のことである。制作は日本サンライズ。
この作品のもっとも大きな特徴は、小汚い。で、死にやすい。そのため、下手に小奇麗で命の大切さを全面に押し出しているガンダムシリーズに対するアンチテーゼとして、熱狂的なファンに支えられ続けている作品である。なお、今作品に負けずとも劣らない小汚い、埃っぽい作品に、太陽の牙ダグラムという作品が存在するが、奇しくも監督が同じ人物(高橋良輔)である。
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[編集] 概要
この作品は、それまで日本のロボットアニメ界を席巻していた、「巨大でかっこよければ、基礎データなんざどうだっていい」というお子ちゃま理論に真っ向から立ち向かったアニメである。
その一番の特徴である機体は、大人目線で、まず人間工学に則って設計、そして軍隊における運用方法に合った形で諸機能を整備という、それまでロボットアニメに無かったアプローチで制作されている。ビームサーベル?アホか?という世界である。そのため、まず、主人公と味方、敵の乗っている機体に大きな差がない。むしろ、一緒。大きさも4m前後で、かなり小さめの設定がなされている。これは、18mもあるガンダムに対し「たわけ、そんなにでかい機体、どうやって戦場まで運ぶんじゃボケ」という、まず、戦争における兵器の運用に関して暗黙の批判を行った結果である。そして、機体に関しても、それまでのロボットアニメの機体とはまったく違い、戦場においてどのような機能が求められるかを徹底的に追求した結果、ほぼ5頭身で華美な装飾まるでなし、搭乗シーンのかっこ悪さは天下一品というじつにいいという機体が完成することになる。
そして、ごく当たり前の話であるが、ここまでリアル路線を突き詰めていけば、戦争とその描写に関してもリアル路線が追求されていくため、戦場はとてつもなく小汚く、どうでもいい攻撃で即座に爆発する機体、簡単に消える人命、何よりも、男臭さガンダムの3倍強というキャラクター群。お子ちゃまに売る気ねえだろ、オイ。
しかし、この徹底的にデータにこだわる姿勢は、お子ちゃまを卒業した&したい連中に大変に指示されることになる。しかし、残念ながらストーリーも大人目線であったため、ガンダムのように、機動戦士Ζガンダムやら機動戦士ガンダムΖΖといった矢継ぎ早に次の作品を制作することができず、リアルロボット路線は地に潜る事になる。
[編集] オープニング&エンディング
ボトムズのオープニングは発表当初、特に話題になることもなく、主題歌が売れたような話もなく、さらに言うなら、後の時代にポケモンショックの原因として有名な光学処理、通称「パカパカ」まで使用されている。基本的な色使いも、子供向けの青や緑をまるで無視して灰色と赤にこだわるなど、小汚いとはこのことか!ともいえる内容である。
だが、それがいい。
- どのくらい小汚いかについてはこちらでご確認ください
- 続編ですらここまで小汚い
- その続編もとうてい小奇麗とはいえない
- コンピューターグラフィックで描いてもやっぱり小汚い
- 2009年度版も綺麗なのに小汚い
- もちろん、エンディングが綺麗なのは仕様です
[編集] 登場人物
- キリコ・キュービィ
- 不死身の男、と恐れられる単なる一兵卒だったが、高級将校に目を付けられたのが運の尽き。そこから彼は最悪の前線に送られるわ、味方に裏切られるわ、命を狙われるやらもう大変。だがそれでも彼は不死身の伝説を貫いている。さすが主人公補正。
- いや、普通のアニメで主人公補正と言えば、腕前が抜群で危機を乗り越えたり、乗っているロボットが高性能で敵を蹴散らしたりするのであるが、彼の機体は量産機で、あっさりやられてしまう事がしばしば。それでもしぶとく帰ってきて、また機体を換えて出撃するのである。そして超至近距離で心臓を狙われたのに何故か逸れたり、悪運は異常に強い。どう見てもルーデルです。本当に有り難うございました。
- また普通のアニメで主人公補正と言えば、ライバルに負けても、このままでは終わらないと猛烈な特訓をして反撃するものであるが、彼の場合、あるときは炎に燃やされても生き返り、一億二千万の死者を出した爆発から唯一生き残る。どう見ても舩坂弘です。本当に有り難うございました。
- まさにそこらの人に異能生存体などとあだ名を付けられ(そのことで作中で妻役にアドリブで皮肉を入れられる)たりするに足りる男だ。
- ファンタム・レディ(フィアナ)
- にんにくを生のまま丸かじりしたぐらいに、男臭くて男臭くてたまらないこの物語における一服の清涼剤。つまり、美女。物語の中核となる秘密を持っているが、まぁ、よくある話である。本当に、よくある話である。なにしろ、テレビシリーズ第1話での初登場シーンで当時の視聴者の心を鷲づかみにしたくらいである。…でも萌え要素は皆無。
- ブルーノ・ゴウト
- にんにくその1。キリコの後見役として物語に出ずっぱりである。
- ココナ
- にんにくその2。女性であるにも関わらず、まったく画面から男臭さが抜けないのは、ある意味稀有な才能である。フィアナと違って萌え要素全快なのだが、それ以外の全ての要素によって台無しになっている。
- バニラ・バートラー
- にんにくその3。もう勘弁して。
- ル・シャッコ
- にんにくその4。助けて!もう常人が耐えうる男臭さのレベルを超えているよ!
- ・・・なお、敵役に女性キャラがまったく見当たらないのは仕様です。
[編集] 登場機体
ボトムズと呼ばれる冷たい鋼鉄の棺桶に男達は包まれ戦場に赴く・・・棺桶から這い出るためには敵をぶったおすしかねぇ!いくぞ野郎ども!---劇場版パンフレットより抜粋。
- スコープドッグ
- 武装を施した鉄の巨大棺桶のような兵器である。むしろ、巨大棺桶に武装がついている。作品のタイトルに似合わず、その装甲は紙に等しく、普通の銃ですら当たり所によっては爆発。なんちゅうもろいフネじゃ。そのため、搭乗者の死亡率がシャレになっていない=まともな人材を乗せられない、という簡単な図式が出来上がっており、基本的にこの機体に乗るのは軍隊において最下層(ボトムズ)の連中である。これは、軍においては、人命よりも運用しやすい兵器が戦場で思い通りに動くことが重要であって、戦果さえ上げられれば人間の消耗はまったく問題ないという、実に戦場らしい価値観に支配された結果である。そのため、兵器としての運用も実にいい加減で、廃材から部品をかっぱらって修理に当てたり、その名前の元になっている頭部のスコープを戦車のスコープに転用したりと、どこぞの機動戦士じゃ絶対にありえない描写が満載である。
- スタンディングトータス
- 敵機。いわゆるザク。しかし、残念ながらザクの小汚さを受け継いだのは主人公機だったため、こちらは単なるもっさりした敵でしかない。
- ベルゼルガ
- パイルバンカーの始祖として、多くのロボットアニメに影響を与えた機体。ただの杭打ち機も、ひとたび良き創造者にかかれば、このような変身を遂げるという見本。
[編集] 小汚いということ
この作品における小汚さは、総じて綺麗な戦争や美しいロボットというお子ちゃまの世界に強烈な皮肉を与えている。汚いのにカッコいい。むしろ、汚いからこそかっこいい。この感覚は、実はガンダムやミリタリーもののプラモデルの世界で培われたジオラマの感覚と同じである。プラスチックで出来た戦車や飛行機、アニメに出てくるロボットやキャラクターをより現実的に見せるには、小奇麗などというアニメの光学処理の都合で決められた色分けに準じてはいけないのである。その結果、プラモデルの世界では白いガンダムより写真栄えのいい緑色のザクが覇を唱え、ドイツ軍の兵器のかっこよさはいつまでたっても強烈に元少年の心に植えつけられることになる。
ま、結局、80年代までの話ですがね。自分で背景からセット、突き詰めていけばカメラのレンズにまで踏み込んで世界観を構成しなければいけないジオラマ文化は90年代になって廃れることになる。代わって、ロボットやキャラクターはフィギィア化され、棚にずらりと並べられる商品として存在することになり、ガンダム復権。エヴァ躍動。しかし、残念ながらというか当たり前というか、たいへんにふつくしくこぎれいなキャラクターばかり。だらけ。ばっか。結局、ボトムズは2010年代になっても生き残ることが確定している。その小汚さによって。