旅行ガイドブック

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
観光ガイドから転送)
移動先: 案内検索

旅行ガイドブック(りょこう-)とは、世界旅行する者(トラベラー)が訪問する予定の国及び都市について、情報を得るために存在するはずの書籍である。

概要[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「旅行ガイドブック」の項目を執筆しています。
Chakuwiki.png
長文が読めないバカな人のために、チャクウィキバカたちが「ベタな旅行ガイドの法則」の項目を執筆しています。

この本は本来、名前通り読者が別の国を旅行する際に参考とするための書籍である。イギリスアメリカなどでは「Lonely Planet」(ロンリー・プラネット)や「Rough Guides」(ラフ・ガイド)などといった名門が幅を利かせており、各社が競いながら世界の旅行者に様々な旅行に関する情報を伝えてきた。

日本においては、「地球の歩き方」や「新・個人旅行」などの書籍、ないし「るるぶ」や「まっぷる」などといった雑誌がその役割を果たしてきている。

ただ、諸外国と日本のものではその内容に大差があることでも知られている。詳しくは後述する。

内容[編集]

旅行ガイドブックはだいたいの場合、まずその国・都市についての簡単な紹介で始まり、続いてその国・都市への外部からのアクセス方法、地域内での移動方法や交通機関についての情報、その国・地域の通貨と両替方法、見るべき場所の案内、お勧めの食事処や土産物屋・宿泊所の情報、さらには旅行先で必要となるであろう言語、それにその国・都市の文化や歴史についてといったものがおのおの簡潔ながら記されている。旅行者にとってためになる情報を、一冊に凝縮して掲載している書籍・雑誌といえよう。

ガイドブックの地域ごとの特色[編集]

ガイドブックは原則、国や名所がある地域ごとに刊行されるが、読者を引き付けるためその表紙など装飾は相手国・地域のイメージを掻き立てやすいものとなる。具体的には国の象徴とされるものの絵が描かれたり写真が載せられたりする。

例えばフランスであればパリエトワール凱旋門エッフェル塔それに西海岸のモン・サン=ミシェルイタリアならヴェネツィアゴンドラローマコロッセオ中国なら北京紫禁城万里の長城といったところの写真や絵が、ガイドブックの表紙など特に目立つところへ載るのは日常茶飯事である。それが世界遺産とかに指定されていればなおさらである。日本国外において発行された日本のガイドブックであれば、富士山京都市の寺院(清水寺金閣寺など)の写真が載せられるのが王道であろう。これは売り上げに影響するものであり、各社が競った挙句に最適解として導き出されたのであろうから、どの国で発行されたものであっても似た傾向がみられる。格段、疑問を抱くようなことではない。

しかし一方で、ガイドブックには同じ国を対象としたものであっても、その本が発行された地域によって結構大きな格差があることは意外と知られていない。それゆえ、日本国外で発行されたガイドブックを日本人が見ると、違和感を感じることがしばしばある。これは旅行に対する見方、ひいてはその国の文化事情などが反映されていると言って過言ではない。特に日本のものには、後で書く理由から相当の特徴がある。では欧米のガイドブックと日本のガイドブックを比較して見てみよう。

欧米[編集]

ヨーロッパアメリカの人たちは、旅行ガイドブックに対してとにかく目指すべき国や地域に関する「数多くの情報」を求める傾向がある。それゆえガイドブックを発行する会社では、字は読める程度でぎりぎりまで厳しくし、また写真や絵などは必要最小限まで削って、代わりに見どころやらその地の歴史・文化についてとにかく文字数を費やして詳しく記述することに努めるようになる。それでも書きたりないときは、ページ数を増やすこともあまり厭わない。情報の量が何より大事なのである。

またこれらの地域の人たちは、建物の写真などがガイドブックに載っていると、実際にそれを見たときの感動が薄れると考えているといわれており、それゆえ具体的な施設の写真はあえて載せないようにし、読者の想像力を実際に目にするまで養えるように構成しているとの話もある。

さらにバイアスを避けるため広告を廃していることが多く、旅行者にとって真に有益な情報を集めるため、アポなしでの極秘取材を原則としている会社・書籍も見られる。

日本[編集]

日本の旅行ガイドブックは、まず読者にその旅行先について興味を持ってもらうことから始めようと、可能な限り施設・風景の写真や絵を多用して、読者を引き付けることに努めることから始めている。そのために写真など画像を用いるページが増え、文字による情報量については抑えられることになる。また、あまりに厚いと読者に忌避される傾向がある(厚すぎると携帯するためのガイドブックではないといわれるようになるためか)といわれており、携帯できそうなサイズに抑えることも使命とされるようになっているので、その分だけ比較的マイナーな地域や名所の情報を削る、ないしその部分に特化した別の本を刊行するというのが定番化している。

画像が豊富に用いられたガイドブックを好み、欧米のような文字だらけのガイドブックを忌避するのは、漫画アニメ文化の浸透と活字離れの影響もあるのではないかという研究をした者もいる。

ガイドブックには旅行関係のサービスや商品を提供する会社の広告も多く載せられており、また写真や画像を載せる分だけのコストを賄うため、施設や店・宿から掲載許可をもらったうえで掲載を行うことも多い。また店や宿のほうから宣伝を狙い、金をもらって提灯記事を書く書籍・雑誌もしばしばあるという。

実際の比較~イタリア~[編集]

表紙(厚さの違いが分かる)
内容(ヴェネツィアのサン・マルコ広場周辺施設に関する記事)

実際に一つの国を対象としたガイドブックを取り上げ、欧米と日本の文化を比較してみよう。欧米のガイドブックの中でも英国発祥で伝統を有する「Lonely Planet」は、英語圏の人以外にも一定の人気があり、英語版のみならずその国の言語に翻訳されたものが刊行されている。その中には日本語版もあり、これは日本語表記でありながら欧米ガイドブックのスタイルをとった書籍として、日本において発行されているガイドブックの中でも異彩をはなっている。日本で手軽に海外の旅行ガイドブックを知るのにうってつけの書籍といえよう。

では世界の中でも、観光地としての人気が常に高いといわれるイタリアを対象としたガイドブックとして、日本語版の「Lonely Planet」と、日本の代表的なガイドブックである「地球の歩き方」を比較してみることにする。

上の画像は両者をまず机の上に並べて置いたものである。左が「Lonely Planet」の日本語版、右が「地球の歩き方」である。一目瞭然、「Lonely Planet」のほうは厚さが「地球の歩き方」のおよそ倍はあり、まるで辞書のような出来となっている。その厚さゆえ携帯性では劣ることになるが、いかに「Lonely Planet」が情報の収集と掲載に力を入れたか、ここから伺えるというものである。

下の画像は、ヴェネツィアのサン・マルコ広場周辺についての情報を載せたページを双方で開いたものである。「Lonely Planet」ではその情報を載せるのに用いられた手段は文字のみであるが、その代わり詳しい情報がびっしりと書かれていることがお分かりであろう。一方、「地球の歩き方」では広場周辺の写真や広場を上から眺めた写真をふんだんに載せ、その反面で文字の情報は簡潔におさめていることが分かる。

日本のガイドブックが写真・画像を多用する別の理由[編集]

日本の旅行ガイドブックは写真など画像を積極的に用い、視覚面で訴える効果を狙っているものが多いということを示した。しかしその代償として、文字の情報量が削られることになり、また発行費用を賄うため広告収入に頼ったため、結果としてその情報そのものについても宣伝等のバイアスがかかった、必ずしも旅行者にとって有益とは限らないものになりがちという欠点が生じるということも示した。

ではなぜ日本のガイドブックは、旅行者にとって真に有益な情報を多く載せられないと分かっていながらも、画像をこれでもかというほど載せることをやめないのであろうか。上述したような日本の文化事情も影響しているだろうが、もうひとつ考えられることがある。旅行ガイドブックの販売対象者が必ずしも実際に旅行するものとは限らないということである。

アメリカやヨーロッパの人たちは、年に数十日は会社をまとまって休み、バカンスと称して旅行に出かけることが多い。しかし日本の場合はそこまでまとまった休みが会社では取りにくく、遠い所だとおいそれと旅行に行くこともままならないということがしばしばである。そうなると旅行者のみを狙っていては、ガイドブックの販売量にも限りがある。それで出版社は「ガイドブックを見ての架空旅行」をしてもらうべく、実際の旅行をする予定のない人にも積極的に本の販売を進めようと考えたのではないかというものである。

実際に購読者が旅行に行くわけではないのだから、詳しい情報を多く載せる必要もなく、その情報が必ずしも有益なものでなくても構わないことになる。むしろ想像力を掻き立てるため、画像のような視覚に訴えるもののほうが数多く必要となる。この説が事実かどうかは定かではないが、そう考えるとつじつまが合うことがたくさん生じるのである。

日本の旅行ガイドブックの特色は、実は日本人の休みをほとんど取れない(ないし取らない)という悲しい国民性と日本の悪しき企業体質を、如実に示した結果なのかもしれない。

関連項目[編集]