酸と塩基

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(さん)とは物質を酸化、つまりぼろぼろに錆びさせてしまう物質。その作用から酸化剤とも呼ばれる。活性酸素が有名であり、そのことからもわかるように金属製品だけでなく人体をもぼろぼろにし、老化の原因となるのである。お肌の大敵である。

塩基(えんき)とは酸の対極にある物質、つまり物質を還元する物質である。その作用から還元剤とも呼ばれる。とはいえ錆びた物質はついでにもろくなってぼろぼろになるので、例えば錆びてぼろぼろの鉄板を還元しても錆びてないぼろぼろの鉄板になるだけで完全に戻すことはできない。水溶性の塩基をアルカリという。ちなみに塩基はタンパク質を分解するので、やっぱりお肌の大敵である。

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目次

[編集] 酸素酸と水素塩基

[編集] 酸素酸

名前からわかるように酸素は酸の基本であり、活性酸素やオゾン(化学式 O3 )のみならず普通の酸素分子も酸化力を持つ。さらに、多くの酸素の化合物は酸であり、このような酸を酸素酸と呼ぶ。

このように酸素が重要である理由は、最も基本的な酸化反応が酸素との化合だからである。化合した酸素は相手を酸化させた分、酸化の度合いである酸化数が −2 となり、酸素単体では酸化物イオン O2− に相当する。よって O2− は酸の本体であり、これを生じる物質は反応相手を酸化させるため、酸であるといえる。

例えば代表的な酸である硝酸 HNO3 は、次式のように反応して Cu を溶かす。

Cu + 2HNO3 → CuO + H2O + 2NO2

この式から銅を取り除いて電子 e を加えた半反応式は次のようになり、O2− が生じていることがわかる。

2HNO3 + 2eO2− + H2O + 2NO2

また溶液中で O2− は次のように反応し、水酸化物イオン OH を生じる。

O2− + H2O ↔ 2OH

逆にこの反応が右から左に進めば O2− を生じるから、OH を生じるものは酸である。

[編集] 水素塩基

酸の基本は酸素であったが塩基の基本は水素である。活性水素が活性酸素を中和して無害な物質にするように、水素は酸の対極にあり還元剤として作用する。したがって水素を含む化合物の中には塩基であるものがあり、これを水素塩基と呼ぶ。

化合物中の酸素が O2− に相当するのと同様に化合物中の水素は単体では水素イオン H+ に相当し、これが塩基の本体となる。よって、H+ を生じる物質は塩基なのである。

例えば代表的な塩基であるアンモニア NH3 は赤さびの主成分である酸化鉄(II) FeO を次のように Fe に還元する。

2NH3 + 3FeO → 3Fe + N2 + 3H2O

このことから NH3 の半反応式は次のようになることがわかり、H+ が生じていることがわかる。

2NH3 → N2 + 6H+ + 6e

[編集] アレニウスの定義

以上より、O2− 、または OH を生じるものを酸、H+ を生じるものを塩基と定義できる。このように定義された酸や塩基をそれぞれアレニウス酸、アレニウス塩基といい、この定義をアレニウスの定義という。

[編集] 拡張された酸と塩基

アレニウスの定義は単純明解で酸や塩基かどうかの判断に迷う心配がないが、面倒なことに酸素を含まないくせに酸であったり、水素を含まない割には塩基であるものもある。そのような物質について考えるときには少し工夫しなければならない。

[編集] 水との反応による説明

例えば塩酸 HCl は代表的な酸の1つだが、化学式をどう見ても H と C と l だけであり O の影も形もない。つまり酸素が含まれないくせに酸である。このからくりは塩酸が塩化水素水溶液であるところにある。塩化水素 HCl は水 H2O に溶けて次のように反応する。

2HCl + 2H2O + 2e → Cl2 + 2H2 + 2OH

このようにして OH を生じるので、塩酸は酸としてはたらくのである。塩酸の他にも水との反応を考えることで理解できる酸や塩基は多く、注意する必要がある。

[編集] 水酸化物についての誤解

逆に推理小説薬として使われたりする、苛性ソーダの名で有名な水酸化ナトリウム NaOH は代表的な塩基である。ところがこいつは酸の証である OH を含んでいる。これは巧妙な心理トリックなのである。まず水素化ナトリウム NaH の化学式を見ていただきたい。H がついていることから H+ を生じると予想できる。実際、次式のように H+ を生じる塩基である。

NaH → Na + H+ + e

同じように考えると、確かに水酸化ナトリウム NaOH は次の反応で OH を生じるように思える。

NaOH + e → Na + OH

しかしこれが落とし穴で、実際は次のように反応する塩基である。

2NaOH → Na2O2 + 2H+ + 2e

水酸化ナトリウムに限らず、水酸化物は塩基である。科学において直感を過信してはいけないのだ。

[編集] ブレンステッド・ローリーの定義

酸素を与えるものが酸であれば酸素を奪うものは塩基であり、水素を与えるものが塩基であれば水素を奪うものは酸である。これによって、アレニウスの定義ではカバーできなかった酸(ブレンステッド酸)や塩基(ブレンステッド塩基)を定義することができ、この定義をブレンステッド・ローリーの定義と呼ぶ。

例として次の2つの反応をあげる。

2Al + 3FeO → Al2O3 + 3Fe
HS + H2O ↔ H2S + OH

1つ目の式で酸化鉄(II) FeO は酸素を与えているから明らかに酸であるが、酸素を奪っているアルミニウム Al は塩基である。2つ目の式では水素を与えている水 H2O が塩基であり、硫化水素イオン HS は水素を奪っているので酸である。

[編集] ルイスの定義

酸素と水素という2つの基準があるとややこしいが、どちらも相手から電子をぶんどることが酸化、電子を渡すことが還元であり、そのようにまとめて定義できることがわかった。これによって酸素や水素が一切登場しない反応でも酸と塩基が定義できるようになり、この定義に基づく酸、塩基をそれぞれルイス酸、ルイス塩基と呼び、この定義をルイスの定義という。

例えば次の反応でヨードニウムイオン I+ は電子を奪うから酸であり、三ヨウ化物イオン I3 は電子を与えるから塩基である。

I+ + I3 ↔ 2I2

なお ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール とは何の関係も無い。

[編集] 性質

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酸の性質で最も有名なのは酸味がすることであるが、塩基は苦みがすることはあまり知られていない。だからといって水酸化ナトリウムとかなめちゃだめだよ危ないから。

[編集] 腐食性

多くの金属は酸に酸化されることで溶け、タンパク質は塩基におかされる。しかし、アルミニウムや亜鉛は強塩基に溶けるし、酸もタンパク質の分解を触媒するので特徴的な性質とは言えない。

[編集] 指示薬との反応

酸は青色リトマス紙を赤色にし、塩基は赤色リトマス紙を青色に変える。というのが酸と塩基の性質としてよく言われることだが、これはむしろリトマス紙の性質である。酸や塩基と反応して色が変わる便利な薬品はいくらでもある。

[編集] 用途

[編集] 食品

上で述べたように酸には酸味があり、調味料としてしばしば用いられる。しかし、そもそも酸味とは舌が酸におかされる感覚であり、脳への危険信号であるのにそれを楽しむ人間というのは謎である。実際、普通の動物は酸っぱい食べ物をいやがる。

[編集] 洗剤

酸は物質を酸化、分解するので、それを利用して汚れを取り除くのに用いられる。身近なところでは、指輪を酢に漬けるとぴかぴかになるというおばあちゃんの知恵袋がある。フライパンの頑固な焦げ付きや便器にこびりついた汚れをも分解するので、あのサンポールをはじめとした多くの洗剤が酸を用いている。言うまでもなくサンポールのサンは酸のことである。しかし長らく「塩素も酸も入っていない」という言葉がありがたがられており、酸の洗剤は敬遠されている。

塩基も、タンパク質を分解するので洗剤として用いられる。古くは洗濯に灰汁が用いられたのも、灰汁が塩基性であり洗濯物の汚れの主成分であるタンパク質を取り除くのに有効だからである。石けんも塩基を利用しており、製造中に水酸化ナトリウムが加えられている。

[編集] 主な酸と塩基

[編集] 主な酸

硫酸
取扱注意なかなり危ない物質。水を混ぜると爆散します。酸化力もすさまじく、有機物に加えるとあとには炭しか残らない。
硝酸
これもなかなかの危険物質。薄めても酸化力が持続する。黒色火薬の硝酸カリウムニトログリセリンニトロセルローストリニトロトルエンピクリン酸などの火薬の製造に欠かせない原料。
塩酸
塩化水素の水溶液であり、熱すると簡単に有毒な塩化水素ガスが発生するのが危ない。硝酸とのコンボである王水をも溶かす。
酢酸
の酸味成分。といっても酢に含まれる酢酸は数%しかなく、濃い酢酸は飲むってレベルではないほどの危険性を持つ。というよりそれ以前ににおいがひどい。濃い酢酸は冬場に凍るので、瓶を割らないように気をつけよう。実はにも含まれるエタノールが酸化され尽くしたなれの果ての姿でもあり、その恨みから他の物質を酸化するために酸になった様な気がする。
ケイ酸
地味だが地殻のほとんどはこいつの化合物という恐ろしい物質。乾燥させるとシリカゲルになる。
炭酸
最弱の部類に入る酸。反応具合を普通に計算すると酢酸より強いやればできる子なのだが、一部が二酸化炭素に分解してしまうので力を発揮できない。機動戦士ガンダム00のへたれパイロットの名前がコーラサワー、別名炭酸であるのは実に合っていると言えるだろう。
クエン酸
炭酸よりも最弱の部類に入る酸。コードギアス 反逆のルルーシュのへたれパイロットの名前がオレンジ、別名クエン酸であるのは実に合っていると言えるだろう。
硫化水素
実は弱酸。酸としての威力は弱いが、臭気は強い。家庭での製造方法としては、温泉街で売っている「湯の花」のような硫黄を含んだ化合物に、「サンポール」のような強酸を混ぜると発生する。吸うと二酸化炭素を排出しない緑色の体になるが、だからと言って地球に優しいわけではないので注意。
必須アモト酸
欠乏すると頭破七分に似た症状を呈する。こまめな補給が肝心
辛酸
人間が一生に一回くらいはなめる酸。相当不味い。しかし、人体に必要であるため、これを摂取しないと死ぬという話が、ある地方に伝わっている。
おじ酸
無職透明で独特の加齢臭がある。平日公園のベンチに発生しており、中央線遅延の原因物質と考えられている。

[編集] 主な塩基

水酸化ナトリウム
強力な塩基で、触ると皮膚が溶けてぬるぬるする。吸水性が高いため放っておくとすぐにべとべとになるという潮解性を持ち、そのままにしておくと炭酸ナトリウムに変化してしまうため微妙に扱いづらい。
水酸化カルシウム
別名消石灰。もちろん強塩基であり、白線に使うのは危ない。そのため現在の白線は炭酸カルシウムが使われている。
アンモニア
くさい気体の代表格。こいつを使った実験は非常にいやがられるが、中学校ですらそれがあるのだからたまったもんではない。もちろん有毒。

[編集] 関連項目

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