UnBooks:閉鎖物語
閉鎖物語
- 壱「偽装業者」
偽装業者の笑い声、諸業異常の響き有り。
酒池肉林の欲の色、業者必須の悪徳を現す。
奢れる社長も久しからず、ただ宿の夜の夢の如し。
高き賄賂も遂には告発、偏に暴風の前の欠陥住宅に同じ。
- 弐「社長の闇討ち」
「然るに社長が、未だ岡山の支店長たりし時、
宴会は平成元年三月十三日なり。
顕彰には折節兵庫の北の支店長のあきたりけるを下されける。
会長はなお感激の余りに、出世を許される。
社長三十六にて、初めて昇進す。
社の上の人これをそねみ憤り、小雪の接待の夜、社長を闇討ちせんとぞ、企てられる。」
社長、此の話を伝え聞いて、「我は悪の身にあらず、農家の家に生まれて、今不慮の恥に遭えば、家の為自らの為心憂かるべし。」
会議の初めより、大きなる万年筆を用意し、背広の中に、無造作に差しほらし、やはり此の万年筆を引き抜いて、耳に挟みけり。
皆白い目をすましけり。
又、社長の部下の
家貞畏まって申しけるは「上司、岡山支店長の、今夜闇討ちにせられ給うふべきと聞き、そのならん様を見んとてかくてぬ内は、えこそ出まじ。」とて、又畏まって候ひける。
その夜は闇討なかりけり。
社長又元会長のの召しに歌われけるに、人々拍子を揃えて、「三重(見栄)の社長は
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