UnNews:ミサイル撃たれたら憲法違反——再燃する改憲論議
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
【2009年5月30日】
【東京=池端 章】北朝鮮が2度目の核実験を強行し緊張が高まるなか、国内では早くも「万が一」を見据えた議論が活発化している。もしも北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射したら憲法9条に違反することになるのではないか——。一部専門家の指摘に、くすぶっていた論争が再燃した格好だ。自民党憲法審議会はこの問題を軸に改憲の機運を高めようと躍起になっているが、議論の行き着く先はまだ見えてこない。
問題となっているのは、日本国憲法第9条にある「国の交戦権は、これを認めない」という規定。民主党の鳩山由紀夫代表は27日付のメールマガジンで「もし日本が北朝鮮に攻撃されるようなことがあれば、北朝鮮の交戦権を認めることになってしまうので、これは明らかに違憲」と指摘し、民主党としても追及していく構えを見せている。これに対し河村建夫官房長官は28日の会見で、「従来の政府解釈を適用できる範囲内であり、指摘は当たらない」と強調した。この問題については与党内でも疑問の声が上がっており、「これ以上荒唐無稽な解釈を振りかざすわけにはいかない」(自民党幹部)と考える議員も少なくないとみられる。麻生太郎首相は党内に作業チームを設置し、改めて調査に当たる考えを示した。
焦点の一つは同項の「国」という用語だ。麻生首相は「国というのはわが国の日本のことを指すものと認識している」とするが、『広辞苑』にそのような記述がないことなどから反発が強まっている。麻生首相は29日、原爆症の認定申請を却下された被爆者が国に処分取り消しと損害賠償を求めた東京第一次訴訟の控訴審判決が28日にあったことを挙げて、「先の大戦の処理で未だにもめている状況。しかもいわば『撃たれ損』だ。それで今度は北朝鮮に撃たれたとして、また撃たれた側が損をするのはおかしな話ではないか」と述べ、理解を求めた。 一方同じ日には政府筋から「核ミサイルが飛んできて、日本が焦土になってしまえばそんなことは関係なくなる」との失言も飛び出し、議論は混迷の一途をたどっている。
予断を許さない状況だけに、外務省は大慌てだ。北京の外交筋は「もし(攻撃を受けることが)違憲であるということになってもいいように、最大限努力する」と語った。日本には「有効な追加制裁のカードがほとんど残っていない」(外務省幹部)ことなどからも、慎重論が支配的となっている。