UnNews:粋な計らい、疲れねぎらいプレゼント ルーヴル美術館

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
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【2022年6月1日 配信】

数百年の時を経て、ついに行われた「心あるプレゼント」が話題だ。男性(36)が、モナリザ(523)にケーキを差し入れたのである。

ルーヴル美術館における代表的な人物、モナリザはその出生以来様々な意味で耳目を集めてきた女性である。1500年代初頭に生まれたのち、フランソワ1世ルイ14世ナポレオンといった政治界のトップのもとを転々とするのが続いた。居住地としてもヴェルサイユ宮殿やテュイルリー宮殿といった誰もが知る絢爛豪華な環境を手に入れており、当時を生きる人間の中でも最上の生活をしていたことだろう。フランス革命後は美術館に生活の中心を移し、時に疎開することはあったが基本的にルーヴルで過ごした。かつては王族・貴族など面会できるのは一部の人間に限られていたが、ここでは一般に門戸が開放されることになった。しかしこれは、彼女にとっては苦しみの始まりだったのだ。

「最も美しい」という評価は、「自分よりも美しい」という認識につながる。同時に、様々な流言飛語・誹謗中傷が生じていった。実際に暴力行為を働かれることもあり、例えば1956年にはをかけられて大きく損傷、また同年12月には石を投げつけられるなど悪夢の年であった。1974年には赤スプレー、2009年にはマグカップとむごい仕打ちをしようとする者はいたが、1970年頃からは防御態勢も万全となったため、攻撃されてもモナリザが直接危害を受けるということはなくなった。しかし今でも、彼女を傷つけてやろうという輩は少なくないのが現状である。

差し入れ後もファン対応は止まらない。

また別の側面として、「モナリザを自分のものにしたい」という身勝手な願望を実現しようとするケースも存在する。最も大きい事件は1911年の誘拐であり、2年以上も行方が不明なままだった。誘拐犯のビンセンツォ・ペルージャは「彼女を故郷に連れて行ってあげたかった」「それはイタリアのためにも、彼女の為にもなる」という典型的な自己中心的議論を展開し、顰蹙を買ったのち無事フランスに戻された。世界を震撼させた衝撃的な事件であり、彼女の身辺警護がさらに厳重になったため現実に誘拐事件が起こったのは後にも先にもこの一例である。但し、世界には「モナリザを盗む」「モナリザを奪還する」などの二次創作は後を絶たない。どれほど彼女が羨望・好奇の目にさらされているかがわかるだろう。

こんな粋な「差し入れ」が起きたのも、まさにそんな状況下。新型コロナウイルスの兼ね合いで来館者数はかなり少なくなったが、それでも一日あたり8800人がモナリザと面会しに来るというのは、客観的に見れば異常な光景であろう。これが毎日続くとなれば、アイドルも顔負けである。そんな折に届けられた一個のケーキは、どれほど彼女の心を温めたことだろう。

なお、届けられたケーキは口を大きくそれて服の上に。それでも、モナリザは不思議な笑みを湛えていた。

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