UnNews:細田衆院議長、女性記者に政談打診 ジェンダー平等アピールへ
【2022年5月26日 配信】
ついに、自民党がジェンダー問題に動き出すかもしれない――。
女性は長く抑圧されてきた、というのはいまや常識となっている。特に政治の場面ではこれが激しく、古代ギリシア以来男性のみが参政権を持つという考えは全世界的・かつ長期的に保持された。日本でも女性参政権が認められたのは第二次世界大戦後の1945年、GHQの指導下での出来事である。それでも女性政治家の数などを見れば、今に至るまで「政治は男性のもの」という発想は根強いということができる。特に保守とされる自由民主党の上層部などにもこれを見ることができるだろう。
これに一石を投じたのが、現在衆議院議長の細田博之氏である。5月19日発売の「週刊文春」において、女性記者に対し「今から来ないか」と電話で深夜に連絡したことが報じられた。政治家はその職務の高度さから夜遅くまで業務をこなさなければならないケースがあり、細田氏もその例に漏れなかったと考えられる。そんな状況の中でも、政治に精通した女性記者にわざわざ呼び出し、政治について熱心に話そうという気概を見せつけた。
前述のとおり、政治という場は女性を排除し続けてきた。その趨勢があまりに長く・強く続いていたがゆえに、保守派トップ層の細田氏が女性記者に声をかけたのは各方面に衝撃を与えた。立憲民主党をはじめとする野党はこれを受けて、「別の目的があったに決まっている」と息を巻くが、この「男性から女性に声をかけるというのは性的な目的に決まっている」「女性は議員と政治談議をするはずがない」という発想自体が性的バイアスにとらわれているのを自覚していないようだ。
日本における「政治家への信頼度」は世界的に見ても非常に低い水準となっているが、衆議院議長が自らこうした姿勢をとるのは国民に対し大きなアピールとなるだろう。なお当の細田氏自身は、「事実無根であり、記事が撤回されない場合は訴訟も検討する」と、照れ隠しをしているようだ。伝統的な奥ゆかしさを見せながら、進歩的な姿勢もとる――これは、日本の未来を象徴する出来事と言ってよいだろう。
関連項目[編集]
![]() |